ITのチカラで夫婦関係が親密に
「夫婦」「電子機器の使用」という言葉を聞くと、なんだか夫婦間トラブルを連想してしまうのは私だけでしょうか。しかしながら、あくまでアメリカの調査ではありますが、ITによってお互いをより近くに感じることができるという効果的なケースもあるようようです。
米国の調査機関が実施した「インターネットと米国人の生活プロジェクト」によれば、夫婦あるいは成人のパートナー同士のうち、テキストメッセージまたはオンライン上でパートナーと行った交流によって「相手をより近くに感じた」と回答した人は21%だったそうです。
カップルの4分の1は、ともに自宅にいるときもテキストメッセージを使ったことがあると回答し、また直接顔を合わせては解決が困難だった議論をテキストメッセージあるいはオンライン上で解決することができたと回答した人は9%存在しました。
一方、一部のカップルにとってITは緊張を生じさせる原因にもなっています。
一緒にいるときに、相手が携帯電話を操作していて注意が散漫になっていると感じた回答者は25%に上り、またオンラインに費やす時間が長すぎると相手に不満を伝えたことのある人も8%の達しました。これらの傾向は、若いカップルの間で特に顕著だったようです。
携帯電話を所有している18~29歳の夫婦あるいはパートナーでは、携帯電話を操作していて相手の注意が散漫になっていることがあると回答した人は42%です。一方、オンラインやテキストでの交流で相手をより近くに感じると回答した人も41%に上りました。
その他、夫婦やパートナー関係にあるうちの3人に2人が、オンラインアカウントのパスワードを最低1つは共有していました。さらに4人に1人は電子メールアカウントを共有し、さらに11%はオンラインカレンダーを共有していました。
一方で、夫婦関係あるいはパートナー関係になったのが10年前よりも最近の人たちには「ITの習慣」に違いがありました。新技術やプラットホームが登場する以前から関係が続いているカップルは、これらの新技術を一緒に始めることが多かったようです。しかしながら、すでにアカウントやプロフィールを別々に持ったあとで関係が始まったカップルは、別々の個人として、それまでのアカウントを使い続けることが多いようです。
総じて、若すぎず、ある程度年齢のいったパートナーであれば、ITの活用はパートナー間の関係に良いカタチでコミュニケーションの手段をもたらし、良い効果が生み出されるといったところでしょうか。ITにばかり注意が行くと、当然コミュニケーションは希薄になりがちです。
これからもっと技術が進歩・普及して人々のIT利用に拍車がかかる時代となりますが、その波に飲まれて大切な事を忘れてしまわないよう、注意して生きていきたいですね。