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増えている「ソーシャルゲーム事前登録」新たなマーケ手法

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今やスマホを持っている人なら誰もが一度はやったことがあるほど、ブレイクしているソーシャルゲーム。最近は新しい傾向として、事前登録が多く見られるようになりました。新しいマーケ手法として注目されているようです。

 

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そもそも、ゲームを含む各種サービスの事前登録は、正式サービスが開始される前にメールアドレスなどを登録しておくことにより、ユーザーが当該サービスについての様々な情報を得られます。提供企業側としても、サービス開始時のユーザー数を見定める基準のひとつになるほか、事前登録者向けの「特典」を付ければユーザー数の増加が図れるというメリットがあります。

例えば、ゲームの事前登録をしておけば特殊能力を持つレアキャラクターやレアアイテムがもらえるなど、少しでも有利にゲームを進めたいプレイヤーにとっては、ゲーム開始時のスタートダッシュには欠かせないわけです。

数ある事前登録の中でも、最近ユニークな手法で話題となったのが、ドリコムとサイバーコネクトツーが提供するiOS/Android向けゲームアプリである「フルボッコヒーローズ」です。

 

フルボッコヒーローズ

フルボッコヒーローズ

  • Drecom Co., Ltd.
  • ゲーム
  • 無料

 

事前登録をすれば5回までガチャを回すことができ、なおかつ、Twitterでつぶやくとガチャが無限に回せるようになる「フライングゲットガチャ」を採用しました。ソーシャルゲームやゲームアプリでは、ゲーム開始直後に1度だけガチャを回せるような仕組みが多く、熱しなプレイヤーの中にはレアなキャラクターなどが出るまで再インストールを繰り返す、通称「リセットマラソン(リセマラ)」をする人さえいます。

その点、フルボッコヒーローズはこの事前登録をしてつぶやけば、ガチャが無限に回せるためリセマラの必要がなく、なおかつユーザーが楽しみながらサービス開始を待つことができるというわけです。ニッチではありますが、現状のニーズを分析した上で適切なサービスを提供している良い例かと思います。

このような施策を講じつつ、事前登録を促すことで、ゲーム開始前にユーザーの数を増やすことができるので、新たなマーケ手法として注目されています。

事前登録には他のメリットもあり、例えば予想以上の登録者数があり明らかにサーバのキャパシティが足りない事が分かっている時は、間に合えばインフラの増強、難しい場合は、開始の延期を選択することができます。

その代表例といえば、レベルファイブが提供するiOS/Android向けアプリ「ワンダーフリック」です。

 

ワンダーフリック

ワンダーフリック

  • Level-5 Inc.
  • ゲーム
  • 無料

 

レベルファイブでは、ワンダーフリックの装備アイテム「ファイアソードピアス」がもらえる事前登録受付を11月11日に開始し、プロローグ編ともいえるiOS向け「ワンダーフリック 大冒険プロローグ」を2013年11月25日に配信。当初の予定ではオンラインサービスに対応した「ワンダーフリック 秘宝大陸」のAndroid版が12月25日に、iOS版が1月6日頃にリリースされる予定でした。しかし、このワンダーフリック秘宝大陸の配信が大幅に遅れたのです。

延期に延期を重ねた結果、ようやく1月8日にAndroid版が、2月8日にiOS版が提供開始となりました。しかしながら、ここで更なる問題が発生します。Android版の正式サービス開始以降、今度はサーバ臨時メンテナンスなどが頻発しました。

ワンダーフリックには「3分で楽しめて1000時間遊べるRPG」というキャッチコピーがありますが、ユーザーの間ではこれを揶揄して「3分遊ぶために1000時間待たされるRPG」といった表現まで生まれたほどです。

ワンダーフリックの場合は、公開後もユーザー増加に伴いサーバーメンテナンスが多発してしまいましたが、それでも、事前登録なしでサービスを提供していたらもっとひどい状態になってもおかしくはなかったでしょう。

人気タイトルであればあるほど、事前登録は今後のスタンダードになりそうです。