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広告を"消さない"ビジネスモデルは違法?広告を消す事ができるブラウザ拡張機能「Adblock Plus」を提供するEyeo社がドイツ広告会社に訴えられる

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広告を非表示にしてくれる「Adblock Plus」というプラグインがあります。広告を見たくないユーザーにとっては便利な機能ですが、ドイツの広告会社がこの「Adblock Plus」を提供しているEyeo社の「ビジネスモデルが違法」だとして告訴を行ったことが海外メディアで報じられています。実はこの「Adblock Plus」は、お金を支払っている企業の広告は表示させるという裏の顔を持っています。

 

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Adblock Plus の機能

「Adblock Plus」はブラウザ拡張機能としてサービスを提供しており、インストールして機能をオンにすることで、WEBページ上に表示される広告を非表示にする事ができます。

ChromeやFirefoxで最も成功しているアドオンの1つと行っても過言で無いくらい、世界中の人々にダウンロードされて愛用されています。

 

ブラウザ対応も幅広く、主要なブラウザであればだいたい利用する事ができます。

 

Eyeo社が繰り広げる広告非表示のビジネスモデル

そんなユーザーフレンドリなサービスを提供している Eyeo社ですが、実は秘かに広告非表示サービスの裏側で、この仕組みを利用したビジネスを行っています。

Adblock Plus を製作しているEyeo社の背後には戦略的パートナーが存在し、

  • 制作者の関連企業
  • Eyeo社にお金を払った企業

の広告についてはブロックせずに広告が配信される仕組みになっています。「広告を消す」というプラットフォームを構築して浸透させたからこそ、それを逆手にとって「広告を消さない」ビジネスをしているワケですが、そもそもユーザーは「広告を消したい」と思ってサービスを利用しているので、そこらへんがモラル的にどうなの?と思わずにはいられません。

AdblockはFAQページで自社が定める「控えめな広告」の基準を満たしている場合は、広告提供先から支払いを受けて広告を表示させている事を明言しています。

ちなみに、天下のGoogleもホワイトリスト入りのための Adblock Plus に対価を支払っている事が報じられています。

そんなAdblockのビジネスモデルが違法であるとして、ドイツの広告会社(ProSiebenSat1.comとRTL - IP、および子会社のRTL interactive)がEyeo社を告訴したと海外のメディアが発表しています。

まだ起きたばかりの話なので、いきなり Adblock Plus が使えなくなる(または全ての広告が非表示になる?)という事はありませんが、今後の展開によっては Adblock 存続の危機につながりかねないニュースです。

 

あとがき 

Adblock Plus は以前は使っていたこともありましたが、この拡張機能のせいでWEBサイトのプログラムがうまく動かなくなってしまう事があったため、現在は機能をオフにしています。

その他 Adblock を使う上で気をつけたい事は、広告が非表示になった際のレイアウト崩れです。Adblock のせいで、意図した形式でWEBページが表示されない事もたまにあります。

面倒なのが、広告枠が丸ごと非表示になったり、背景が黒く塗りつぶされたりと、WEBページのレイアウトと広告の種類に依存してどのように広告が消されるかが一様ではないこと。ブログを書いている私は「広告を貼る側」の一人ですが、広告を消されるなら良いですが、本来のコンテンツが崩れて見えなくなってしまうのは避けたいところです。

Adblock Plus を使っているユーザーが多いのは事実なので、サイトを提供している場合は、広告ブロックによるレイアウト崩れが無いかどうか?は一度チェックしておくのが良いかもしれません。(同様のサービスで「Adblock」「Adblock Pro」もあります。気にしすぎるとキリが無いかも?)