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九州大「PCルーム全廃」を計画!学生にもBYOD

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BYODという言葉をご存知でしょうか。「Bring your own device」の略で、主に従業員が個人保有の携帯用機器を職場に持ち込み、それを業務に使用することを意味します。このBYODを国立総合大学としては異例の取り組みで推進しているのが、九州大学です。

 

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学生が個人のPCやタブレットで学内システムにアクセスし、いつでもどこでも自分のペースで自由に学習できるようにする。

 

上記の構想を掲げ、九州大学は2013年度の新入生から個人所有のノートPC持ち込みを必須化し、2017年度にはこの制度を大学院含む全学年に適用させ、学内のPCルームを全廃する計画です。今後は、1人1台PCの体制を前提として、オンライン教材を使った授業やWEB学習システムの活用を進めていくそうです。

 

現在の大学教育ではPCは欠かせないにも関わらず、大学側で用意できているPCの数は需要をほとんどカバーできていません。九州大学でも学生19000人に対して、学生向けPCは全体でわずか1000台のみという状態でした。配置スペースや機器管理の関係上、大学にPCを増やすことに限界を感じ、BYODに踏み切ったとの事です。

「PCを買えない学生はどうするのか?」という反対意見も出たそうですが、95%の学生は現在PCを持っている背景もあり、大学側で説明をして理解を得たそうです。また、教育分野ごとに異なるPCへの要求スペックについては、学科ごとに推奨PCを指定する事でクリアしたそうです。

 

学内ネットワークには最新のファイアウォール製品(パロアルト)を導入し、アプリケーションレベルで利用を遮断する環境を整えた上で、制度をスタートさせています。

最初に説明会をしっかり行ったこともあって、結果的にPCへの問い合わせは例年より大幅に削減されたそうです。

 

本ケースは、BYODの成功事例として非常に参考になります。

大学のPCルームと聞くと、いつも混んでいてなかなか席を確保できなかった思い出があります。実際に踏み切るのはなかなか大変だとは思いますが、今後の流れを考えると大学でもBYODの仕組み導入はスタンダードになってくるかもしれません。